おくるみのブログ

2015年2月14日

越前和紙の旅

1月末お休みをいただいて福井、越前和紙の工房見学に行ってきました。

和紙を漉くときに奏でられる音が、なんとも気持ちよく、眠りにつきたくなるほど心地よいリズムなんだと聞いて、一度その音を聞いてみたかったのです。
そして昨今では少なくなった機械を使わない和紙作りを直接見てみたい!そんなことで日本では比較的和紙職人が多く残り、紙生産で歴史のある越前まで足を運びました。

(TOPの写真は福井県無形文化財 岩野平三郎さんの工房。大きな和紙を2人で漉いていきます。和紙の原料を撹拌する音で丁度いい粘度が分かるそう)

木の皮を剥いで、煮出して柔らかくして、茶色の表皮を剥いで、小さなゴミを指先で取り除き、たたいて繊維を細かく、漉いて、乾かして…。なんて和紙作りの工程は手間のかかるものなのでしょう。そして成長に数年かかる楮・三椏・雁皮などの木の皮だけを使用するので原料はとても高価です。国産和紙が1枚○万円する理由がこの工程を見てやっと理解することができました。

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(原料となる楮の表皮)

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(真冬の冷たい水でも“ちり”を丁寧に取り除く作業)

その他にもシャワーを掛けて模様をつける落水和紙や、漉いた和紙を丸めてシワをつくる揉み紙、色違い2枚の和紙を重ねる両面和紙など複数の工房、日本で唯一紙の神社でお参りして、充実した見学ができました。和紙作りの道具、原料の植物、若い人たちが頑張っている製造現場、とても親切に案内してもらえた人々の温かさ。行ってみて肌で感じることができたので本当に良かったです。

時間が足りなくて、和紙漉き体験までとはいかなかったのですが、唯一体験したのは墨流しという模様づくり。水面に染料と油を落とし、揺らし、そこへ和紙を置いて模様をつけるというもの。
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(福井県無形文化財 福田忠雄さん 扇子であおいで水面を揺らす)

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(墨流し体験をする私 染料と油を交互に落としていく)

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